音楽をもとにファッションやアート、様々なカルチャーをレイヤーとして紡ぎ、表現のディメンションを日々東京からアップデートし続けるLISACHRIS。自身初のCDリリースは福岡発世界行のOILWORKSからまさかの登場。
その個性から”ファッションアイコン”としても注目を集めるているが、彼女の作り上げる音楽こそがインフルエンスの根源ではないだろうか。繊細ながらディープに拡張するインダストリアルな楽曲群は新たな時代を切り開く。
デジタルのみでのリリースだった1st EP『ARIAKE』、その続編となるRemix EP『ARIAGAIN』、TENG GANG STARRや般若 x ZORN x SHINGO★西成 = 昭和レコード、[ALEXANDROS]への楽曲提供など精力的に作品を発表し続けた2018年を締めくくる最新作は自身初となるパッケージ。
イベントなどでの共演を経て邂逅した、Olive OilとPopy Oilを中心に福岡から世界へ発信を続けるOILWORKSとのタッグというサプライズ・リリースとなる本作は、生音の多重録音で組み上げたトラック、自身がヴォーカルを取ったトラックなどに加え、交友の深いシンガー、UCARY & THE VALENTINE等が参加。
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[コメント]
ビートメイクをギークでギャングな行為だと語る新世代のプロデューサー、LISACHRIS。半年の歳月をかけ、インストゥルメンタルの自由な表現を極めた2018年4月の『ARIAKE』、その続編的なリミックス盤にして、日中韓の才能をフィーチャーした同年10月の『ARIAGAIN』という2枚の配信EPを経て、初のフルアルバムが、Olive OilとPopy Oilが主宰する福岡のレーベル、OILWORKS Rec.よりリリースされる。
アルバム・リリースに繋がるきっかけを与えてくれた祖母ゆかりの地であり、彼女自身が大好きな街でもある東京・赤坂の地名をタイトルに付けた本作は、同時代性を意識しつつも、特定のフォームに収まることのない強靱なオリジナリティを追求。
自身のヴォーカル、ラップを初めて披露しながら、その時々の感情に触発されたエモーショナルな楽曲は、ヒップホップを土台に、ベースミュージックやインダストリアルを含む広義のエレクトロニックミュージックへと発展を遂げている。
また、ほぼ24時間没頭していたという孤独な作品制作を続ける過程でライヴやコラボレーションの可能性に気づき、Yüksen Buyers HouseのギタリストTaiki AiyoshiやUCARY & THE VALENTINE、最新作『KESHIKI』にビートを提供した5lackのラップやOlive Oilによるリミックスをフィーチャーしているほか、ネットやデジタル環境からの解放感や人間本来のリアルな感情、ライヴ感覚を投影。そうして生まれた多岐に渡る楽曲をChaki Zuluのミックス、マスタリングによって、多面的な音楽性やアート性が際立った先鋭的な作品へと昇華。
フォーマットにとらわれず、繊細にしてディープな一音一音に込められたソウル、音の連なりから感じられるエモーショナルなストーリーに触れることで、リスナーの五感を解き放ち、自由な音楽空間へ誘うアルバムとなっている。
(text.小野田雄)
01. MYCHY MAUS
02. paisen
03. Katari 2
04. ame feat. UCARY & THE VALENTINE
05. ashra feat. UCARY & THE VALENTINE
06. Katari 3
07. Offline
08. サワゴゼ feat. 5lack
09. Electro Fujiko
10. paisen (Listrumental)
11. サワゴゼ feat. 5lack (Listrumental)
12. Katari 1
13. サワゴゼ feat. 5lack (Olive Oil remix)
14. Electro Fujiko (Listrumental)